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「眠れる有権者」ヒスパニックが目覚めた...激戦州アリゾナで語った複雑な本音とは?

LATINO AWAKENED

2024年11月20日(水)17時00分
半沢隆実(共同通信特別編集委員)

メキシコを含む中南米地域から入ってくる人々を「レイプ魔」と言い放つトランプに嫌悪感を抱くヒスパニックの知人は、パシオニを「トランプと同じ人種差別主義者だ」と批判するという。「けれど気にしない。不法移民の中には実際に犯罪者がいてホームレスになる」


拡大し続けるその政治力

アリゾナ州教育省の公務員ロベルト・ガルシアも、熱狂的なトランプ支持者だ。民主党政権下のアメリカを沈みゆく船に例え「前の艦長は良かった」と、トランプの返り咲きを喜んだ。ガルシアは現在54歳で、メキシコ系の家庭に生まれた。

「20代は親の世代に倣って民主党支持だったが、経済政策や教育問題、軍の在り方などの問題を考えるうちに共和党員になった」

彼は退役軍人としての経歴から、バイデン政権によるぶざまなアフガニスタン撤退に心から失望し、「より強い米軍」を公約するトランプを支持する。一方、「やはり彼に期待するのは国境を守り抜くことだ」とも、ガルシアは語気を強めた。

「移民を排除したいわけではない。ただアメリカはアメリカ人のものだ。その原則を守ってくれるトランプがホワイトハウスに戻れば、この国はさらに偉大になる」

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