イスラエル首相、ガラント国防相を解任...後任にカッツ外相
イスラエルのネタニヤフ首相(写真左)は5日、ガラント国防相(右)を解任した。2023年10月撮影(2024年 ロイター/ABIR SULTAN POOL)
イスラエルのネタニヤフ首相は5日、ガラント国防相を解任した。進行中の軍事作戦の管理を巡り両氏の間に隔たりが生じ、戦争の正常な遂行が不可能になったためとした。
後任にはカッツ外相を任命した。外相の後任にはギデオン・サール氏を充てた。
新国防相に指名されたカッツ氏は、イスラエルの安全のために使命感を持って取り組むとし、ガザからのイスラエル人質の帰還に加え、ハマスとレバノンの武装組織ヒズボラの「壊滅」を優先すると表明した。
ネタニヤフ氏とガラント氏は共に右派政党「リクード」に所属しているが、パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとの戦いの目的を巡る見解の相違が目立っていた。
ネタニヤフ氏は、見解の相違を超えて信頼を巡る危機が徐々に大きくなり、戦闘の通常の管理、継続ができなくなったと指摘。溝を埋めようとしたものの、一段と拡大しただけでなく、敵の知るところとなり、敵の利するところとなったため、解任を決めたと述べた。
ガラント氏は「イスラエルの安全は自分自身の人生をかけた使命で、今後も使命であり続ける」と述べた。同時に、現在進行中の戦争には明確な方向性がないと指摘した。
これに対しネタニヤフ氏は、ハマスがガザ地区の統治主体、および軍事力として壊滅するまで戦闘をやめることはできないと改めて主張した。
米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)の報道官は、ガラント氏は重要なパートナーだったとし、カッツ氏とも引き続き協力していくと表明。米国防総省のパトリック・ライダー報道官も「イスラエルの安全保障に対する米国のコミットメントは揺るぎない」とし、カッツ新国防相と引き続き緊密に協力していくと述べた。
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