米大統領選も終盤へ「10月には魔物がいる...」歴史を変えてきた決戦前夜の大逆転は今回も起きるか

WILL THERE BE AN OCTOBER SURPRISE?

2024年10月17日(木)20時30分
キャサリン・ファン、イワン・パーマー(いずれも本誌記者)

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7月13日の選挙集会で銃撃されて退場するトランプ ANNA MONEYMAKER/GETTY IMAGES

デュヘイムはジョージ・W・ブッシュ元大統領と故ジョン・マケイン上院議員の選挙参謀も務めた人物。国内外で多くの危機が進行中の今、オクトーバー・サプライズの影響は非難の矛先がバイデン政権に向くか(結果としてハリスに打撃となるか)、両候補がどう対応するか、「冷静かつ沈着で、危機に際して動じないのは誰か」で決まるという。

デュヘイムは共和党全国委員会の政治部長も務めた。「どの陣営も不測の事態への備えはできていると考えたがる。だが最善の準備は、危機においても平静を保ち、冷静に対処することだ」と指摘した。


過去にデュヘイムは痛い思いをしている。

08年9月に世界を震撼させたリーマン・ショックの直後、マケインは選挙運動の「一時中断」を決断した。次のテレビ討論会には出ないと語り、現職候補のバラク・オバマにもそうしろと迫った。

だが、逆にオバマにかみつかれた。「まさに今こそ、米国民は約40日後にこの混乱に対処する責任を負う人物から話を聞く必要がある」と。それでマケインはワシントンへ戻ると言い、デービッド・レターマンのトーク番組への出演を急きょ取りやめた。が、すぐには戻らなかった。

その晩の番組収録中、レターマンはニューヨークの『CBSイブニング・ニュース』のライブ映像を何度も流した。そこに、なんとマケインの姿があったからだ。共和党にとっては最悪の展開だった。

これでマケイン陣営の混乱が露呈しただけでなく、オバマの対応は安定しているという印象が出来上がった。

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米大統領選を揺るがす「オクトーバー・サプライズ」。最後に勝つのはハリスか? トランプか?

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