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「豚の屠殺」に「サイバー奴隷」...中国が方針転換を余儀なくされた、ミャンマー国境地帯での「異変」

Playing Both Sides

2024年1月18日(木)11時36分
ジェームズ・パーマー(フォーリン・ポリシー誌副編集長)

ミャンマー軍事政権を見捨てはしないが

ミャンマーが詐欺を抑えられないことに、中国側はいら立ちを募らせている。中国の当局者はミャンマーを訪問して取り締まろうとしたり、厳しい要求を出したりしたが、効果はほとんどない。もし反政府勢力が、中国が望むように国境地域の詐欺を抑えられるなら、中国は彼らと取引する用意があるだろう。

現状には皮肉な部分もある。3兄弟同盟の主要勢力の1つはミャンマー民族民主同盟軍だが、この組織も犯罪に絡んでいるといわれている。

事態をさらに複雑にしているのは、中国政府による人民解放軍内部の腐敗撲滅かもしれない。これまで人民解放軍は、ミャンマーの反政府勢力に弾薬を供給したり、中国人が頻繁に利用するミャンマーのカジノを保護するなど、国境を越えた犯罪に加担してきた。軍の浄化は、国境を越えて築かれた多くの関係に影響を及ぼしかねない。

中国がミャンマーの軍政を完全に見捨てることはないだろう。やがてミャンマー内戦に明確な勝者が現れれば、中国は全面支援に回るかもしれない。当面は、自国の国民と企業の利益を保護するために、双方とパイプをつなごうとするはずだが。

From Foreign Policy Magazine

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