軍政下のミャンマー、輪番制で予定された26年ASEAN議長国辞退 フィリピンが担当
原則1年交代の輪番制となっている東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国を巡り、軍政下のミャンマーが予定されていた2026年の議長国を辞退し、フィリピンが同年の議長国を引き受けることが分かった。ジャカルタで4日撮影(2023年 ロイター/Willy Kurniawan/Pool)」
原則1年交代の輪番制となっている東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国を巡り、軍政下のミャンマーが予定されていた2026年の議長国を辞退し、フィリピンが同年の議長国を引き受けることが分かった。
ジャカルタで開かれたASEAN首脳会議で、フィリピンが26年に議長国を引き受けることが合意された。カオ・キムホン事務総長は初日の首脳会議後にロイターに対し「2026年のASEAN議長国はフィリピンが引き継ぐことになる」とし、議長国の交代はミャンマーが最初に提案したとした。
またロイターが入手した公式文書によると、クーデターで全権を掌握したミャンマーの軍政に対する5項目の和平合意に関し、その有効性に懐疑的な見方が出ているにもかかわらず、この和平計画がミャンマーの危機に対するアプローチの指針であり続けるとの見解で合意。さらにASEANが「特にミャンマー軍とミャンマー国内の全ての関係者に対し、暴力を減らし、市民を標的とした攻撃を停止するよう促した」ことも示された。
一方、ミャンマー軍事政権側は、和平計画に関するASEANの判断は「客観的ではなく、偏りのある一方的なもの」として拒否。ミャンマーはASEAN首脳会議に参加しておらず、判断について相談を受けたものの、「ミャンマーの見解や声は考慮されていない」とした。