ロシア、デンマークとフィンランドの大使館を兵糧攻め 銀行口座凍結で職員の給与も現金払いに
フィンランドとデンマークは5月17日、ロシアにおいて銀行口座が凍結されているため、両国の大使館は現金決済を強いられていると明らかにした。写真はフィンランドのハービスト外相。4月5日、ブリュッセルで代表撮影(2023年 ロイター)
フィンランドとデンマークは17日、ロシアにおいて銀行口座が凍結されているため、両国大使館は現金決済を強いられていると明らかにした。
フィンランドのハービスト外相は記者団に、4月27日以降は銀行口座が稼働していないと説明。「フィンランド大使館のロシアにある口座も凍結され、現時点では利用できない」と語り、ロシア国内の大使館と領事館は手持ちの現金で支払いを行っていると付け加えた。
デンマーク外務省も、ロシア当局によって大使館の銀行カード使用が実質的に阻止されていると指摘した上で「全ての決済に先立って要求される文書が日増しに多くなっているため、大使館は職員の給与や各種支払いにずっと現金を使っている」と述べた。
ロシア中央銀行はコメント要請に応じていない。
ハービスト氏によると、フィンランドは今月4日付でロシア当局に対して、外交使節団が確実に活動できる措置を講じ、口座凍結の正式な理由を説明するよう要請する書簡を送ったが、返事は届いていないという。