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ウクライナ情勢ウクライナ、ロシア軍の弾薬庫破壊 南部奪還に向け大規模攻勢へ
ウクライナ軍は、南部へルソン州のロシア占領下にある町ノバカホフカのロシア軍と弾薬庫を11日深夜に長距離ロケット砲で攻撃したと発表した。写真は東部ドンバス地域を移動するウクライナ軍の戦車(2022年 ロイター/Gleb Garanich)
ウクライナ軍は12日、南部へルソン州のロシア占領下にある町ノバカホフカのロシア軍と弾薬庫を11日深夜に長距離ロケット砲で攻撃したと発表した。ウクライナ側は数十万人の兵士を動員した反撃で、この地域の奪還を計画している。
軍によると、この攻撃でロシア軍で52人が死亡、弾薬庫のほか、軍事車両なども破壊した。ウクライナは米国から供与された高機動ロケット砲システム「ハイマース」による効果的な攻撃ができているとしているが、国防省は使用した武器についてコメント要請に応じていない。
ただ、ロシア側が現地に一方的に設置した軍民行政府は、今回の攻撃で少なくとも7人が死亡、70人が負傷し、民間人と民間のインフラ施設が攻撃を受けたと説明。ウクライナ軍がハイマースで肥料や火薬の原料になる化学物質を貯蔵する倉庫を攻撃し大規模な爆発が起きたと発表した。
ロシアのタス通信はその後、爆発による火災は鎮火したと伝えた。
ウクライナは、黒海へのアクセスという戦略的重要性を持つ南部地域をロシア軍から奪還するため、最大100万人の兵士を動員するとしている。
トルコのアカル国防相は12日、同国およびロシアとウクライナの軍代表が13日に国連の代表とイスタンブールで会合し、ロシアとの戦争でウクライナに滞留する穀物の安全な輸出の再開に向けて協議すると明らかにした。
国連のグテレス事務総長は、黒海での穀物輸出の再開に向けた協議について「努力しているが、まだ道半ばだ」とコメントした。
国連人権事務所(OHCHR)は12日、ロシアが2月24日に侵攻を開始して以来、ウクライナで死亡した民間人が5000人を超えたと発表した。ただ、実際の犠牲者数はこれをはるかに上回る可能性が高いとの見方を示した。