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アフリカモデルナワクチンの96%は富裕国に供給、接種率7%のアフリカの焦り
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ブリンケンは投資拡大を約束したが(11月20日) ANDREW HAMIKーPOOLーREUTERS
<アメリカでは約60%、欧州・アジアの一部では75%に達したワクチン接種率だが、アフリカの接種率の低さという脅威が残る>
新型コロナウイルス感染症が世界に広がり始めてから2年、初のワクチン接種から1年がたとうとしている。それなのに、アフリカはまだワクチン不足に苦しんでいる。アメリカでは人口の約60%、ヨーロッパとアジアの一部では75%が接種を終えたのに、アフリカの接種率は約7%だ。
11月にアフリカ3カ国(ケニア、ナイジェリア、セネガル)を歴訪したブリンケン米国務長官は、アフリカへの投資拡大などを約束したが、新型コロナへの対応に追われるアフリカ諸国首脳の反応は冷ややかだった。
無理もない。英医療調査会社エアフィニティによると、モデルナ社製ワクチンの96%は富裕国に供給されたことが分かっている。米政府の圧力を受けてモデルナはアフリカ連合への1億1000万回分のワクチン供給に合意したが、それでもカバーできるのは13億人の人口の10%以下だ。
新たに強力な変異株の広がりが伝えられるなか、アフリカの焦りは募るばかりだ。
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