北朝鮮が支援国・中国からの入国を徹底して禁止せざるを得ない事情
North Korea Refusing Entrance to Chinese Diplomats, Building Guard Posts Along Border
金炳基は、NISから説明を受けた内容として、北朝鮮は4月に国境を再び開く計画を立てていたが、消毒用の機器が不足しているため棚上げになったと話している。
COVAXから要請を受けてワクチンの調達と配布を行っているユニセフは、北朝鮮はCOVAXの供給を受けるための書類を提出しておらず、いつワクチンを届けることができるかは不明だと述べている。
ユニセフが発表した声明には、次のように書かれている。「WHOとユニセフは、(北朝鮮)保健省と連携し、COVAXファシリティを通じてCOVID-19ワクチンにアクセスできるよう努力している。しかし(北朝鮮は)まだ、COVAXファシリティを通じてワクチンを受け取っておらず、いつ受け取ることができるかはっきりしていない」
ソウルにあるシンクタンク、韓国統一研究院のシニアアナリスト洪珉(ホン・ミン)によれば、北朝鮮のウイルス対策は依然として厳格な検疫や国境警備に重点が置かれており、ワクチンは二の次になっているようだ。
金正恩は国民に対し、自立的な経済を築き、パンデミック関連の困難に耐えるため、金一族の指導の下で団結するよう繰り返し呼び掛けている。
金正恩は健康のためにダイエット?
金正恩は8日、祖父であり建国者でもある金日成の没後27年を記念し、防腐処理を施した遺体が安置されている霊廟を参拝した。ほかの最近のイベントと同様に、金正恩をはじめとする政府高官たちはマスクを着けていなかった。
参拝中、金正恩の側近の一人であり、北朝鮮の核・ミサイル開発の中心人物とされる李炳哲(リ・ビョンチョル)は、金正恩と同じ最前列ではなく3列目に立っていた。これは、5人で構成される政治局の幹部会から李炳哲が追放されたことを示唆している。北朝鮮の国営メディアは最近、幹部会のメンバーを含む数人の高官が解任されたと報じていた。
経済的困難に対する国民の不満を、解任された高官に差し向ける狙いがあったのではないかと専門家は分析している。
また、NISは韓国の議員たちに向けて、金正恩は体重の減少が見られるものの、健康上の問題はないようだと報告している。NISによれば、金正恩の健康管理を担当する病院が医薬品を輸入した情報はなく、金正恩は最近、数時間にわたる会議を主宰し、普通に歩いているという。
最近の北朝鮮の写真を見ると、金正恩は以前よりかなり痩せており、健康上の問題を抱えているのではないかとの臆測を呼んでいる。NISはこれに対し、金正恩は健康増進のためにダイエットを行い、2~6月の間に10~20キロ減量したという見解を示している。
(翻訳:ガリレオ)