最新記事

領有権争い

南シナ海に260隻で居座り続ける中国船の傍若無人

China Militarizing South China Sea with Warships and Militia

2021年4月15日(木)19時15分
ジョン・フェン

フィリピン当局はまた、中国海軍と海警局の公船に加え、海上民兵の乗る漁船が自国のEEZに居座れば、「この海域の平和と安全保障が脅かされる」と警告。「多数の中国船が集結する状態が続けば、航行の安全と海上における人命の安全が脅かされ、EEZの海洋資源の恩恵に浴すフィリピン国民の排他的権利が阻害される」と非難した。

フィリピン政府は中国船に退去を求めたという。また、フィリピンの報道関係者らが先週、海上でフィリピン人漁民に取材を試みている最中に、中国海軍と海警局の船に追尾されたと報告している件についても調査を行っていると述べた。

中国外務省の趙立堅(チャオ・リーチェン)報道官は13日、フィリピンの当局者が「大げさに騒ぎ立ている」だけで何も問題はないと主張したが、当局者の名前は挙げなかった。

先月にも、フィリピンが自国のEEZ内と主張する南沙諸島の無人の環礁フリアン・フェリペ礁(中国名は牛軛礁)周辺で、中国の海上民兵の船が200隻以上目撃された。

この時は、中国当局は漁船団が停泊している事実を認めたものの、悪天候で海が荒れたために避難しただけだと言ったが、天候回復後も去らなかったとフィリピン当局は言う。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・ウクライナ、鉱物協定巡り協議継続か 米高官は署

ビジネス

米2月総合PMI、1年5カ月ぶり低水準 トランプ政

ビジネス

米SEC、コインベースの訴訟取り下げへ 仮想通貨規

ビジネス

米ミシガン大消費者信頼感2月確報値は64.7、15
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ウクライナが停戦する日
特集:ウクライナが停戦する日
2025年2月25日号(2/18発売)

ゼレンスキーとプーチンがトランプの圧力で妥協? 20万人以上が死んだ戦争が終わる条件は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン化」の理由
  • 3
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 4
    飛行中の航空機が空中で発火、大炎上...米テキサスの…
  • 5
    1888年の未解決事件、ついに終焉か? 「切り裂きジャ…
  • 6
    ソ連時代の「勝利の旗」掲げるロシア軍車両を次々爆…
  • 7
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 8
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 9
    私に「家」をくれたのは、この茶トラ猫でした
  • 10
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 1
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 2
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される【最新研究】
  • 3
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ...犠牲者急増で、増援部隊が到着予定と発言
  • 4
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 5
    動かないのに筋力アップ? 88歳医大名誉教授が語る「…
  • 6
    朝1杯の「バターコーヒー」が老化を遅らせる...細胞…
  • 7
    7年後に迫る「小惑星の衝突を防げ」、中国が「地球防…
  • 8
    墜落して爆発、巨大な炎と黒煙が立ち上る衝撃シーン.…
  • 9
    ビタミンB1で疲労回復!疲れに効く3つの野菜&腸活に…
  • 10
    「トランプ相互関税」の範囲が広すぎて滅茶苦茶...VA…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中