風雲急を告げるポスト安倍レース 後継候補の顔ぶれは?
◎菅義偉(すが・よしひで、71歳)
2世、3世が多い日本の政界において、たたき上げの政治家として官房長官まで上り詰め、政権のスポークスマンとして政策を調整してきた。
2006年から07年の第一次安倍政権時は総務相などを務めた。安倍氏の盟友として、2012年の再登板を後押しした。
2019年4月に新天皇が即位した際、元号「令和」を発表して話題となり、安倍氏の後継者の1人に浮上した。しかし、2019年10月、菅氏に近い閣僚2人が不祥事で辞任すると、政権内での影響力が低下した。
◎小泉進次郎(こいずみ・しんじろう、39歳)
「カリスマ宰相」小泉純一郎元首相の次男で、将来の首相候補としてしばしば名前が浮上する。一方、まだ若すぎると考えるとの見方も多い。
現在環境相の小泉氏の考え方は安倍首相の保守的な信条と共鳴するところがあり、東京・九段の靖国神社にも参拝する。
小泉氏は、石炭火力の使用が多い日本のエネルギー政策の見直しを進めることで改革者としてのイメージを自身に投影する一方、自民党内で怒りを買わないよう慎重な振る舞いも見せている。
◎加藤勝信(かとう・かつのぶ、64歳)、西村康稔(にしむら・やすとし、57歳)
今年前半に新型コロナウイルスの感染が国内で確認された当初、会見などで前面に出ていたのは厚生労働相の加藤氏だった。しかし、経済産業省の官僚出身の西村経済再生担当相が、次第に中心的な役割を負うようになってきた。
4人の子を持つ加藤氏は2015年、低迷する出生率を改善するため、少子化担当大臣を任された。加藤氏は元財務官僚。
◎野田聖子(のだ・せいこ、59歳)
日本初の女性宰相を目指すとかねてから公言している元総務相。安倍氏の政策をたびたび批判する。女性活躍担当相も務めた。2018年の自民党総裁選では、十分な数の推薦人を確保できずに立候補を断念した。
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