最新記事

日本政治

風雲急を告げるポスト安倍レース 後継候補の顔ぶれは?

2020年8月28日(金)16時56分

◎菅義偉(すが・よしひで、71歳)

2世、3世が多い日本の政界において、たたき上げの政治家として官房長官まで上り詰め、政権のスポークスマンとして政策を調整してきた。

2006年から07年の第一次安倍政権時は総務相などを務めた。安倍氏の盟友として、2012年の再登板を後押しした。

2019年4月に新天皇が即位した際、元号「令和」を発表して話題となり、安倍氏の後継者の1人に浮上した。しかし、2019年10月、菅氏に近い閣僚2人が不祥事で辞任すると、政権内での影響力が低下した。

◎小泉進次郎(こいずみ・しんじろう、39歳)

「カリスマ宰相」小泉純一郎元首相の次男で、将来の首相候補としてしばしば名前が浮上する。一方、まだ若すぎると考えるとの見方も多い。

現在環境相の小泉氏の考え方は安倍首相の保守的な信条と共鳴するところがあり、東京・九段の靖国神社にも参拝する。

小泉氏は、石炭火力の使用が多い日本のエネルギー政策の見直しを進めることで改革者としてのイメージを自身に投影する一方、自民党内で怒りを買わないよう慎重な振る舞いも見せている。

◎加藤勝信(かとう・かつのぶ、64歳)、西村康稔(にしむら・やすとし、57歳)

今年前半に新型コロナウイルスの感染が国内で確認された当初、会見などで前面に出ていたのは厚生労働相の加藤氏だった。しかし、経済産業省の官僚出身の西村経済再生担当相が、次第に中心的な役割を負うようになってきた。

4人の子を持つ加藤氏は2015年、低迷する出生率を改善するため、少子化担当大臣を任された。加藤氏は元財務官僚。

◎野田聖子(のだ・せいこ、59歳)

日本初の女性宰相を目指すとかねてから公言している元総務相。安倍氏の政策をたびたび批判する。女性活躍担当相も務めた。2018年の自民党総裁選では、十分な数の推薦人を確保できずに立候補を断念した。


[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・コロナ感染大国アメリカでマスクなしの密着パーティー、警察も手出しできず
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・韓国、新型コロナ第2波突入 大規模クラスターの元凶「サラン第一教会」とは何者か
・韓国、ユーチューブが大炎上 芸能人の「ステマ」、「悪魔編集」がはびこる


20200901issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年9月1日号(8月25日発売)は「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集。人と物の往来が止まり、このまま世界は閉じるのか――。11人の識者が占うグローバリズムの未来。デービッド・アトキンソン/細谷雄一/ウィリアム・ジェーンウェイ/河野真太郎...他

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:フィリピンの「ごみゼロ」宣言、達成は非正

ワールド

イスラエル政府、ガザ停戦合意を正式承認 19日発効

ビジネス

米国株式市場=反発、トランプ氏就任控え 半導体株が

ワールド

ロシア・イラン大統領、戦略条約締結 20年協定で防
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 2
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べている」のは、どの地域に住む人?
  • 3
    「搭乗券を見せてください」飛行機に侵入した「まさかの密航者」をCAが撮影...追い出すまでの攻防にSNS爆笑
  • 4
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 5
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 6
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 7
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 8
    「ウクライナに残りたい...」捕虜となった北朝鮮兵が…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    雪の中、服を脱ぎ捨て、丸見えに...ブラジルの歌姫、…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「最初の90分」...快眠の「7つのコツ」とは?
  • 4
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 5
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 6
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 7
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼い…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 10
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中