最新記事

ツイッター

読まずにRTはNG? ツイッターが新機能をテスト中

Twitter is Trying to Encourage Users Against Spreading Articles They Haven’t Actually Read

2020年6月12日(金)17時30分
ジェイソン・マードック

ツイッターのドーシーCEOは健全性を高める対策に注力している Anushree Fadnavis-REUTERS

<ツイッターの健全化のため、「不届き」なユーザーに行動変容を求める試み。効果はあるか?>

ツイッターは、ユーザー同士のやり取りの「健全性」を高めるため、ユーザーがニュース記事を読みもせずに拡散するのを防ぐ新機能をテストしている。

「インフォームド・ディスカッション(情報に基づく議論)」を促進するための対策の一環だ。現在は実験的にアンドロイド端末のユーザー向けに実験しており、ニュース記事を開かずにリツイートしようとすると「プロンプト(催促)」が表示される。

ツイッターのユーザーサポートには、「記事の共有が炎上を引き起こすこともある。だからツイートする前に読んでみては」と書かれている。

「情報に基づく議論を促進するために、ツイッターは新たな『プロンプト』機能をテスト中。ツイッター上で開いていない記事をリツイートすると、まず開けた方がいいのではないかと尋ねるかもしれない」

このテストの告知ツイートで、CEOのジャック・ドーシーは、「いま拡散しようとする記事は読んでいる?」と問いかけた。これにコメントしたのが、なんとスペースXのイーロン・マスクCEO。「大事なポイントだ。多くの記事は、タイトルだけ見てリツイートされている」

テストの対象ユーザー数や、実施期間については、まだ明らかになっていない。

表示を無視して拡散も可能

ユーザーからの質問にユーザーサポートが答えた回答によると、プロンプトは広告とは無関係で、ユーザーにはプロンプトを無視して記事を拡散する自由もある。

履歴を追跡されるのが不安だというユーザーには、「チェックするのは、記事リンクをツイッター上でクリックしたかどうかだけだ」と回答。「プロンプトが出ても、そのままリツイートする選択肢は常に残っている」

またこの実験の動機について「ツイッター上のやり取りの健全性向上策を開始するため。この方法で情報に基づいた議論が促進できるか確かめたかった」と説明している。

プロンプトの表示は現在、ニュース媒体へのリンクだけに適用されているという。

<参考記事>トランプの投稿に警告表示を付けたツイッターをフェイスブックも支持?
<参考記事>ツイッター、トランプの投稿に再び注意喚起 ミネソタ州デモに関するツイートに

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

日鉄、ホワイトハウスが「不当な影響力」と米当局に書

ワールド

米議会、3月半ばまでのつなぎ予算案を可決 政府閉鎖

ワールド

焦点:「金のDNA」を解読、ブラジル当局が新技術で

ワールド

重複記事を削除します
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 2
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    【駐日ジョージア大使・特別寄稿】ジョージアでは今、何が起きているのか?...伝えておきたい2つのこと
  • 4
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 5
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 6
    【クイズ】世界で1番「汚い観光地」はどこ?
  • 7
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 8
    国民を本当に救えるのは「補助金」でも「減税」でも…
  • 9
    映画界に「究極のシナモンロール男」現る...お疲れモ…
  • 10
    クッキーモンスター、アウディで高速道路を疾走...ス…
  • 1
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──ゼレンスキー
  • 2
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が明らかにした現実
  • 3
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いするかで「健康改善できる可能性」の研究
  • 4
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達し…
  • 5
    おやつをやめずに食生活を改善できる?...和田秀樹医…
  • 6
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 7
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 8
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 6
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 7
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 8
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 9
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中