オマーン沖でタンカー攻撃、米は背後にイランと非難 原油先物価格が急騰
国連のグテレス事務総長はタンカー攻撃について「湾岸地域での大きな対立」は看過できないとして強く非難。「事実を解明し、責任を明確にする必要がある」と述べた。
このほか米国は、民間商船への攻撃は「許されない」とし、国連安保理常任理事会に対し「非常に深刻な懸念」があると訴えた。外交筋によると、安保理はこの日に非公開会合を開き、米国が中東における「航行の安全と自由」を巡る問題を提起する計画だという。
イランと同盟関係にあるロシアは、今回の事件がイランに対する圧力を掛ける口実に利用されてはならないと警戒を呼び掛けた。
タンカー攻撃を受け、原油先物は一時4%上昇。清算値では2.2%高だった。タンカー連盟、インタータンコのパオロ・ダミコ会長は、「ホルムズ海峡は海上輸送される原油の約30%が通過する。この海域の航行が安全でなくなれば、西側諸国全体に対する原油供給はリスクにさらされる」と述べた。