航空自衛隊のF2後継機、F35など既存機ベースに共同開発案が有力
しかし、日本には30年前に米国とF2を共同開発したときの苦い経験がある。当初は国内開発を模索したが、米国の「F16」を土台に日米で開発することが決まり、仕事量の4割を米国に保証することとなった。米国は戦闘能力を左右する基本ソフトウエア(ソースコード)も日本に供与しなかった。
「既存機を使った共同開発に嫌な記憶があるのも確かだ」と、先の関係者は語る。とりわけF35は機密性が高く、日本がどこまで独自の戦闘機に仕立てることができるか未知数だという。
防衛省はRFIの締め切りを今夏に設定した。そこから情報を分析し、他の選択肢と比較する。中期防に具体的な計画を盛り込むのであれば、共同開発国とすぐに協議を始める必要があると、関係者の1人は言う。「中期防にはおそらく間に合わない」と、別の関係者は話す。
(久保信博、ティム・ケリー 編集:田巻一彦)


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