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多国籍企業オランダ「パラダイス文書」でP&G税優遇契約の不備発覚 他の契約も調査へ
11月8日、オランダ政府は、2012─16年に国際企業と結んだ課税関連の合意4000件を調査することを承諾した。米消費財大手プロクター&ギャンブル(P&G)との08年の手続き上の不備が、いわゆる「パラダイス文書」で判明したことに対応する。写真は歯磨きペーストのチューブに印刷されたP&Gのロゴ。カリフォルニア州ロサンゼルスで昨年4月撮影(2017年 ロイター/Lucy Nicholson)
オランダ政府は8日、2012─16年に国際企業と結んだ課税関連の合意4000件を調査することを承諾した。米消費財大手プロクター&ギャンブル(P&G)との08年の手続き上の不備が、いわゆる「パラダイス文書」で判明したことに対応する。
パラダイス文書では、P&Gがオランダ政府から推計1億6900万ドルの税優遇措置を受けていたことが明らかになった。
オランダのスネル副財務相は7日、議会宛ての書簡で、課税合意は不適切と判断されていないものの、1人の署名しかなかったP&Gとの合意文書について、担当チーム全体で審査すべきだったとの考えを示した。
その上で「規定の手続きに従っていない点は容認できない」と明言し、「4000件余りの国際合意が指針に従っているか調べるよう指示した」と述べた。調査は年内に完了する見込みという。
P&Gは7日、租税回避への関与を否定する声明を出した。
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