核危機「調停力」失うEU、冷え込む北朝鮮との裏ルート
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ビルト氏も関わるシンクタンク「欧州外交問題評議会」の北朝鮮専門家であるマシュー・ドゥシャテル氏は、EUが米中間の対話を取り持つことが可能との見方を示した。
危機が制御不能となるのを防ぐホットラインが米朝間にはなく、米国が北朝鮮のミサイル実験を迎撃した場合、中国がどう反応するかは分からないと同氏は言う。
現段階では、マクロン仏大統領とトランプ米大統領の親しい関係を踏まえ、仏政府が米国のマクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題)とケリー大統領首席補佐官と接触していると、複数の外交官が明かした。
陸軍中将であるマクマスター氏と海兵隊退役大将のケリー氏は、フランス軍への尊敬の念から、同国には好意的だという。
ただしそれが、トランプ大統領の北朝鮮政策に直接影響を与えるかは不明だと、欧州の外交官らは話す。
「彼らはトランプ氏を正常化しようとしているが、それが可能とは思わない」と、あるフランスの上級外交官は言う。「聞く耳を持たせるには、各国首脳が直接彼と話す必要がある」
マクロン大統領は軍事的選択肢を除外しており、軍事介入を回避するようトランプ大統領を説得できるとの考えを示している。マクロン氏は、忍耐と対話を繰り返しトランプ大統領に訴え続ける構えだと、外交官らは語った。
(翻訳:伊藤典子 編集:山口香子)
[ブリュッセル 3日 ロイター]