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中国ミレ二アル世代にまん延する自虐的「喪の文化」

2017年9月12日(火)09時09分

「わが国のメディアと社会は、あまりにも多くのサクセスストーリーを私たちに押しつけてきた」とZhaoさんは言う。

Zhaoさんはロイターの取材に対し、「『喪』は、伝統的な『成功』の実現を求める社会の容赦ない圧力に対する、静かな抵抗だ。自分にはそれは無理だ、と認めることだ」と語った。

中国政府傘下のシンクタンク、中国社会科学院の研究者らが6月、国内の大学生200人を対象に行った調査では、これは鬱憤(うっぷん)をためたヤングアダルト層にとって不満のはけ口が不足している兆候でもある、と結論づけている。

「インターネットそのものは彼らにとってプレッシャーを解放する経路になっているが、検閲があるために、大っぴらに不満をぶちまけることは不可能になっている」と、社会科学院のXiao Ziyang研究員は指摘。「社会問題を防ぐには、政府が世論のコントロールを行う必要がある」と同研究員はロイターに語った。

喪茶の創業者であるXiang Huanzhongさん(29)は、中国のヤングアダルト層にかかるプレッシャーは、これからも増す一方だと予想していると語り、高齢化が特に若い世代にとって負担になっていると指摘する。

Xiangさんは、商品名に「喪」文化の人気キーワードを借用する形でトレンドに乗っている。同チェーンは7月に北京で常設カフェを出店した後、12都市で単独出店している。北京店で最も売れているメニューは「座して死を待つ」抹茶ミルクティーで、価格は18元だ。

自虐的な方向に傾きつつも、当局による非難を浴びないよう無難な商品名を選んだとXiangさんは言う。

Xiangさんは人民日報による批判的な論説に異議を唱える。

「あの論説は、真剣に理解しようとは全くしていない」

南京審計大学の21歳の学生は、ソーシャルメディアでうわさを聞いて、喪茶を探し当てた。

北京店の外でインタビューを受けた同学生は、「お茶の名前があまり『喪』らしくなかったので、少しがっかりした」と話した。

(翻訳:エァクレーレン)



Yawen Chen and Tony Munroe

[北京 5日 ロイター]


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