北朝鮮「核搭載可能なICBM実験」 米国は世界的な行動呼び掛け
米韓は威嚇発射
米軍によると、米軍と韓国軍は4日、北朝鮮によるICBM発射を受け、威嚇のため韓国沖にミサイルを数発発射した。威嚇には米軍のミサイル「ATACMS」と韓国軍のミサイル「玄武(ヒョンム)2」が使用された。
米韓による威嚇発射は、もし必要とあれば、北朝鮮の指導部を攻撃できる能力を示す狙いがあったと韓国軍は明らかにした。
韓国大統領府によると、威嚇発射を指示した同国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、「北朝鮮の挑発に声明で応じるには、もはや十分ではない状況にある」と語った。
今回のミサイル発射実験は、北朝鮮の核兵器プログラムを阻止するため、圧力と制裁を続ける一方で、同国を対話の場に復帰させると公約に掲げて5月に大統領に就任した文氏にとって、新たな試練となっている。
中ロも声明
一方、ロシアと中国は4日、中国が策定した北朝鮮のミサイル開発を巡る緊張緩和に向けた計画に参画するよう、北朝鮮、韓国、米国に対し呼び掛ける共同声明を発表。
同計画の下では、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの開発プログラムを停止する見返りに米韓は大規模合同演習を中止。これにより多国間協議の再開を目指す。
中国とロシアは共同声明で、「該当地域での状況は両国の国益に影響を及ぼす。朝鮮半島の複雑な問題を解決に導くため、ロシアと中国は緊密に連携する」とした。
ロシアと中国はまた、米国に対し韓国での新型迎撃ミサイル(THAAD)システム配備を直ちに停止するよう要請。米国は北朝鮮問題を論拠としてアジア地域での軍拡を行っており、これにより地域の戦略的な勢力均衡が乱されているとし、「ロシアと中国はTHAAD配備に反対する。関連各国に対し 配備の即時停止を呼び掛ける」とした。
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