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アメリカ政治トランプ政権の報道官、アサドとヒトラー比較発言で強い反発招く
4月11日、スパイサー米大統領報道官が定例会見で、アドルフ・ヒトラーは化学兵器を使用しなかったと発言したことを受け、ソーシャルメディアやユダヤ人団体、議会関係者などの間で反発の声が強まっている(2017年 ロイター/Joshua Roberts)
スパイサー米大統領報道官が11日の定例会見で、アドルフ・ヒトラーは化学兵器を使用しなかったと発言したことを受け、ソーシャルメディアやユダヤ人団体、議会関係者などの間で反発の声が強まっている。
スパイサー報道官は会見で、87人の死者が出たシリアでの前週の化学兵器攻撃について話した際に「ヒトラーほど卑劣な人物でも化学兵器は使用しなかった」と発言した。
第2次世界大戦中、ナチス・ドイツは600万人のユダヤ人を殺害。ユダヤ人をはじめ多くの人が強制収容所のガス室で殺害された。
記者に説明を求められると、報道官は「サリンガスに関しては、アサド大統領が自国民に対して行ったようなガスの使用は(ヒトラーは)しなかった」と答えた。
スパイサー報道官はその後、両者を比較すべきではなかったとして謝罪。CNNのインタビューで「(発言は)誤りだった。すべきでなかったし、二度としない」と述べた。
報道官の発言を受け、ソーシャルメディア上やユダヤ人関連団体からは強い反発の声が上がった。
また、米民主党のペロシ下院院内総務は「トランプ大統領はスパイサー報道官を解任し、同氏の発言を直ちに否定すべきだ」とする声明を発表した。
ペロシ氏の声明について、ホワイトハウスはコメントを控えた。