最新記事

ハッカー

ウィキリークス、CIAによるスマホハッキングの内部文書公開

2017年3月8日(水)11時58分

 3月7日、内部告発サイト「ウィキリークス」は7日、数年間利用してきたハッキング技術に関する米中央情報局(CIA)の内部文書を公表した。写真はカフスボタンについたCIAのロゴ。ワシントンで昨年6月撮影(2017年 ロイター/Yuri Gripas)

内部告発サイト「ウィキリークス」は7日、数年間利用してきたハッキング技術に関する米中央情報局(CIA)の内部文書を公表した。

CIAでの議論を記録した今回の文書によると、同局所属のハッカーらはアップル(AAPL.O)のiPhone(アイフォーン)、グーグル(GOOGL.O)のアンドロイド搭載デバイスなどに侵入し、文字や音声メッセージをソフトウエアによる暗号化の前に取得できるという。

ロイターは公開された文書の信頼性を確認できていないものの、民間の複数の専門家らは中身が本物だとみている。日付は2013―16年となっているもようだ。

最も注目すべきなのは、CIAが内外機関と協力の上で、米フェイスブック(FB.O)の「ワッツアップ」(WhatsApp)、ロシアで開発された「テレグラム」、暗号化アプリ「Signal」などの人気メッセージアプリによるデータ暗号化を回避できるという点だ。文書には、Signalや他の安全とされるメッセージアプリの暗号データに実際に不正アクセスがあったことは示唆されていない。

インターネットセキュリティー大手である米シマンテックの上級取締役、タラ・ウィーラー氏は「今回のリークは、個人の所有機器を標的にできる極めて高度なツールに関するものだ。携帯機器に関する大量不正はまだ確認したことがない」と述べた。

CIAとホワイトハウスはコメントを拒否した。

[ワシントン 7日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2016トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエルがガザ空爆、48時間で120人殺害 パレ

ワールド

大統領への「殺し屋雇った」、フィリピン副大統領発言

ワールド

米農務長官にロリンズ氏、保守系シンクタンク所長

ワールド

COP29、年3000億ドルの途上国支援で合意 不
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 5
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    「何も見えない」...大雨の日に飛行機を着陸させる「…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 7
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中