ドイツ「庶民派」シュルツ氏、連邦議会選でメルケルに勝てるか
政策面では、シュルツ氏がユーロ圏諸国の債務をいわゆる「ユーロ債」にまとめるべきだと提唱していることや、トルコのEU加入への支持姿勢を保守派は批判している。どちらもドイツでは不人気の政策だ。
「一時の熱が収まれば、彼が実際にどのような立場を代表しているかを人々は理解しようとするだろう。そうすれば正体が分かる」。メルケル首相に近い保守派の古参政治家は、保守派によるシュルツ氏批判の計画を説明しつつ、匿名を条件にそう語った。
とはいえ、シュルツ氏と彼のチームは動じることなく政権獲得の構想を練っている。SPDは数回にわたり、緑の党や左派党とのあいだで、左派連立政権の結成について予備的な協議を重ねている。
これら3党は、選挙期間中に相互の批判を控えることを協議している。規模に劣る2党は、シュルツ氏人気の波及効果を得たい考えだ。
「シュルツ氏によって、SPDは現実味のある首相候補を得られた」と語るのは、独議会で左派党議員団を率いるディートマル・バルチュ氏だ。「政権交代は可能だ」
(翻訳:エァクレーレン)
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