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韓国国会、朴大統領の弾劾を賛成78%で可決 大統領権限停止へ

2016年12月9日(金)21時21分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


国家元首不在の韓国、今後の展開は?

 ファン・ギョアン首相が大統領職を代行するとはいえ、正式な大統領ではないことから、さまざまな国政の停滞が心配されている。なかでも外交面については影響が大きいと見られている。事実、今月に開催が予定されていた日中韓首脳会談は、無期延期される見通しだ。また北朝鮮のミサイルへの対抗策として配備準備を進めているTHAAD(戦域高高度迎撃ミサイルシステム)導入などめぐり、本来ならばアメリカのトランプ新大統領との首脳会談も早期に行わなければならないが、それも見通しがつかない状況だ。

 朴大統領が自ら早期退陣する意向がないことから、今後は憲法裁判所で弾劾が審議されるが、最短で2カ月、最長で6カ月審議がかかる模様だ。また現在の憲法裁判官は親朴派が多数のため、弾劾が認められる可能性は低いと予想されている。朴大統領は、与党セヌリ党が提案した"任期を短縮したうえで4月退陣"という形で、大統領の任期を形式上全うして終えることもあり得る。いずれにしても韓国政界の混乱と国民の政治不信は長期化しそうだ。

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