「難民受け入れ全面停止」トランプより排他的な共和党
しかしバビンは、オーランドのナイトクラブで銃を乱射し49人を殺害したオマル・マティーン容疑者が、犯行前にISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)に忠誠を誓ったと報じられたのを引き合いに出した。マティーンは移民ではなくアメリカ生まれだが(両親はアフガニスタンからの移民)、バビンにとってそんなことはどうでもいい。事件から2日後にはラジオで「アメリカには外からやってきたイスラム過激派が潜んでいる。移民2世も、過激派分子になりつつある」と語った。
銃規制求め議事妨害も
法案は難民に対して不公平でアメリカの価値観にも反するとして、人権団体から痛烈な批判にさらされている。国際協力団体の英オックスファムで上級政策アドバイザーを務めるノア・ゴットシャルクは、「米議員の一部がオーランドで起きた悲劇を利用して、イスラム教徒、とりわけ紛争や暴力から逃れ、ただ安全な避難場所を求めているだけの亡命希望者や難民に対する恐怖心を煽っている」と批判した。「この法案はアメリカの安全を守るために不要なだけでなく、アメリカらしくない」
一方、米上院では同日、民主党のクリス・マーフィー上院議員が、共和党議員たちが銃規制強化に同意しない限り、演説をやめない議事妨害(フィリバスター)を行った。