最新記事

音楽

相性最高の3人組が帰ってきた!ボーイジーニアスに要注目──再始動し初のアルバムを発表

A Band of Friends

2023年04月20日(木)13時00分
デービッド・チウ

230425p50_BGS_02.jpg

交互にボーカルを務める3人組は今年のコーチェラ・フェスにも出演 NOAM GALAI/GETTY IMAGES FOR TIBET HOUSE US

アルバムを静かに締めくくる「レター・トゥ・アン・オールド・ポエット」は「部屋に入っても、あなたの姿を探さない覚悟はできている」と歌い、悲痛な響きで終わる。

「コンセプトを決めて曲作りをするのにうんざりしていた。ずっと考えていたことを、メロディーについては気にせずに書きたいように書いた」と、ブリジャーズは話す。

「結果的に生まれたのは、以前に書いたものとそっくりだった。(18年のミニアルバムの収録曲)『ミー&マイ・ドッグ』と同じことを、何年もたってから書いた感じ。でも、自分で自分を訴えたりはできないし、と思って(ベイカーとデーカスが笑う)。ほかの2人に仕上げてもらったけれど、これほど感情的なことを書くのは癒やしになった」

ユニットを結成してデビュー作を発表する前から、カリフォルニア州出身のブリジャーズとテネシー州出身のベイカー、バージニア州出身のデーカスは、それぞれの活動を通じて出会っていた。3人の音楽が感情面で似ていることを考えれば、手を組むのはほとんど必然だった。

ブリジャーズの音楽はオンラインで初めて耳にして、その後に一緒にライブをしたと、ベイカーは振り返る。「私にはクールすぎる人だろうと思っていた。実際に会ったら、その場で友人になった。ルーシーとも同じだった」

エゴにしがみつかない

「ある日、ニューヨークへ行った」と、デーカスは語る。「ジュリエンのことは知らなかったけれど、その日のうちに名前を8回聞いた。『このジュリエン・ベイカーって誰よ?』と思っていたら、ジュリエンのオープニングアクトをやる気はないかと、彼女のマネジャーからメールが来た。ああ、全てはこれを引き受けろというサインだったんだ、と感じた」

「フィービーの場合も同じ。ジュリエンに『フィービーと絶対会うべき』と言われた」

ボーイジーニアスは、メンバー同士が本物の絆で結ばれていると感じられる点で独特だ。「ノット・ストロング・イナフ」のミュージックビデオは、3人が遊園地や美術館ではしゃぐ姿を映し出す。

その相性の良さは、これまで数々の大物ロックグループを悩ませてきたビジネス面の圧力やエゴに損なわれたりはしないようだ。このバンドでは誰の声も無視されないと、ブリジャーズは話す。「一緒に好きなものをつくっている人たちが、うまくやれないなんて考えられない」

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

独新財務相、財政規律改革は「緩やかで的絞ったものに

ワールド

米共和党の州知事、州投資機関に中国資産の早期売却命

ビジネス

米、ロシアのガスプロムバンクに新たな制裁 サハリン

ビジネス

ECB総裁、欧州経済統合「緊急性高まる」 早期行動
あわせて読みたい

RANKING

  • 1

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 2

    【ヨルダン王室】世界がうっとり、ラジワ皇太子妃の…

  • 3

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 4

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 5

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 1

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 2

    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…

  • 3

    キャサリン妃が「涙ぐむ姿」が話題に...今年初めて「…

  • 4

    アジア系男性は「恋愛の序列の最下層」──リアルもオ…

  • 5

    残忍非道な児童虐待──「すべてを奪われた子供」ルイ1…

  • 1

    「家族は見た目も、心も冷たい」と語る、ヘンリー王…

  • 2

    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…

  • 4

    カミラ王妃はなぜ、いきなり泣き出したのか?...「笑…

  • 5

    キャサリン妃が「大胆な質問」に爆笑する姿が話題に.…

MAGAZINE

LATEST ISSUE

特集:超解説 トランプ2.0

特集:超解説 トランプ2.0

2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること