のんびりイメージ一変!? オバマも孫文も通った楽園ハワイの「名門お受験」事情
プレップスクールを目指すアジア人
私はハワイで英語学校を運営していますが、高騰し続ける学費にも関わらず、ハワイのプレップスクールを目指すアジア人(日本人、中国人、韓国人など)は増え続けています。世界経済がアメリカ化(金融資本主義化)していく中で、子どもの教育もお金次第という現状に教育者としては複雑な思いです。
ただ、プナホウスクール、イオラニスクールとも奨学金制度が充実しており、経済的に恵まれない家庭の子どもには返済不要の奨学金を提供していることが救いです。ちなみにプナホウスクールは年間で1000万ドル(約13億円)を拠出。全生徒の1/4が何らかの経済援助を受けています。
「良い教育はお金次第」「持つ者が持たざる者を支える」楽園ハワイのお受験事情を見ると、経済格差が広がるアメリカ社会の悪い面と良い面が浮き彫りになってきます。
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[執筆者]
船津徹
TLC for Kids代表。明治大学経営学部卒業後、金融会社勤務を経て幼児教育の権威、七田眞氏に師事。2001年ハワイにてグローバル人材育成を行なう学習塾TLC for Kidsを開設。2015年カリフォルニア校、2017年上海校開設。これまでに4500名以上のバイリンガル育成に携わる。著書に『世界標準の子育て』(ダイヤモンド社)『世界で活躍する子の英語力の育て方』(大和書房)がある。