社会と共に脱プラを...OSGコーポレーションの「ステハジ」プロジェクトとは
アジ4匹と同量のプラスチックごみを水槽に入れてもらう2050年海洋プラごみ体験等、「ステハジ」は体験を通じた取り組みが特徴である。
<「脱プラスチック」に向けて、「使い捨てに頼らない日常(未来)」を目指すプロジェクトへ>
世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。
世界で注目を集める「脱プラスチック」。日本でもレジ袋の有料化といった取り組みが進められる中で、株式会社OSGコーポレーションは、個人や企業、自治体・教育機関などと共創して、ペットボトルの削減や、プラスチック問題に関する啓発を行う「ステハジ」プロジェクトを進めている。
水の総合メーカーだからこそ取り組めるペットボトル削減に向けた「2つのチャレンジ」
私たちの生活には、ペットボトルやレジ袋、食品容器など、あらゆるところでプラスチック製品が使われている。しかし、プラスチックは、石油製品のため温室効果ガスの排出やごみによる海洋汚染といった環境問題を引き起こす要因となっており、世界では「脱プラスチック」の動きが加速している。
機能水総合メーカーの株式会社OSGコーポレーションは、2019年に「ステハジ」プロジェクトと題し、国内の脱プラスチックを促進する取り組みを開始した。
「ステハジ」プロジェクトとは、使い捨てプラスチックにまつわる社会課題に対して、個人・企業・自治体・団体・教育機関と共創し、"使い捨ては、恥ずかしい"の考え方を通して「使い捨てに頼らない日常(未来)」を目指すプロジェクトだ。現在は、「2つのチャレンジ」と「共育(ともにそだてる)体験」を軸に取り組みを展開している。
一つ目の軸「2つのチャレンジ」は、ペットボトル削減に向けた取り組みだ。マイボトルを持ち歩くことを啓発し、毎年234億本生産されているペットボトルのうち、約20%にあたる50億本を2025年までに削減を目指すこと。そして、マイボトルに給水できるスポットを10万カ所に拡大すること、という2つの目標を達成すべく働きかけている。
「この取り組みは、水の総合メーカーである当社と象印・タイガー・ピーコック・ポケトルのマイボトルメーカー4社が共創していることが重要だと思います。マイボトルの中身が無くなればどこでも給水できる。給水が新しい選択になることは、まさにSDGsの目的である社会のシステムが変わり、環境に配慮した新たな日常に繋がっていくと考えています。」と、営業戦略室 毛洲雅博氏は語る。