「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
それでは次に、「食事」についてお話ししたいと思います。食事の話抜きで、体力は語れないからです。
「医食同源」という言葉を聞いたことはないでしょうか。「病気を治すのも、日常の食事をするのも、生命を養い健康を保つためには欠くことができないもので、源は同じだ」という意味です。つまり、「日頃の食生活に注意することは、病気を予防し、健康を維持することになる」ということです。
もともとは「薬食同源」という中国の思想なのですが、1972年当時、NHKで放送されていた料理番組で、臨床医であった新居裕久先生が発表された言葉です。これは、「細胞」の視点から見ても真実だと言えます。
体力の底上げには「食事」も欠かせない
私たちの体を維持しているのは、37兆個の細胞です。正常な細胞は、古くなったら死んで、新しい細胞と入れ替わります。死んでいく細胞の数は毎日億単位ですが、それとほぼ同数が新しい細胞に入れ替わっています。
新しい細胞へ入れ替わるには、材料が必要です。それは、栄養素。つまり、食事です。私たちの体は、自分が食べたものでできているのです。
ですから、普段の食事に問題があれば、筋トレをいくらしたところで、思うように体力はついていきません。それどころか、栄養不足の状態で筋トレをすると、逆に筋肉が減ってしまうことさえあります。
とにかく、細胞レベルで体力をつけるには、食事に気を遣う必要があるのです。具体的には、以下の2つです。
①5大栄養素、特にたんぱく質をしっかりとること
②「食べる量」に注意すること
まず、①について。5大栄養素とは、炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル。当たり前のことですが、なかなかバランスよくとれていないのが現状です。そのなかでも特に、不足しがちな、たんぱく質を積極的にとるとよいでしょう。
そして、②について。自分の経験からも言えるのは、「食べる量」が大事ということ。筋肉をつけたいからといって、多く食べすぎてもダメだし、体を絞るためといって少なすぎてもダメです。目的に合った適量が大切です。
実は、その適量というのがなかなか難しいのです。