最新記事

時間管理術

世界中のエグゼクティブが実践する超ストイックな25分間、「ポモドーロ・テクニック」とは?

2023年2月2日(木)17時05分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

pomozu2.jpg


本書でシンプルな事例を紹介していくが、「記録」「処理」「視覚化」のプロセスは、この「記録」シート上で行う。紙面上の制約があるため、本書で紹介するシートには当該のトピックに関係する書き込みだけが記入されている。

標準的なポモドーロ・テクニックは30分を1単位とする。25分間の作業と5分間の休憩だ。ポモドーロ(タイマー)を25分にセットする。ポモドーロは中断できない。つまり25分間、作業に集中することになる。また、ポモドーロを半分や4分の1に切り分けることもできない。時間の「1原子」がポモドーロなのだ。

ルール:ポモドーロは分割できない

誰か、あるいは何かに邪魔されてしまったら、そのポモドーロは無効になる。つまり、もうなかったことになり、最初から新しいポモドーロをやり直さなければならない。タイマーが鳴ったら、それまでしていた作業項目の横の欄に「×」印を付け、3~5分間の休憩を取る。

タイマーが鳴ることは、その作業の完全な終了を意味する(ただし一時的な終了ということだが)。「もうあと何分か」作業を続けることはできない──たとえ、それで終わらせられるとわかっていても。

3~5分間の休憩によって、自分を仕事から切り離すことができる。それまでの25分間で学んだことなどを頭にしみ込ませると同時に、次のポモドーロの成果を最大限に高めるためのリフレッシュの時間が得られる。

椅子から立ち上がって部屋の中を少し歩いたり、水を飲んだり、あるいは次の休暇にはどこへ行こうかなどと考えてみたりするのもいい。深呼吸やストレッチもできる。他の人たちと一緒に作業をしている場合には、冗談を言い合うのもいいだろう。

この短い休憩時間に頭を使うことをするのは避けるようにする。たとえば、仕事に関係する話を同僚としたり、重要なメールを書いたり、急ぎの電話をしたりすることなどだ。

そうしたことをしてしまうと、意識を集中させて次のポモドーロを始めるための頭と心の準備ができなくなってしまう。その種の事柄は「仕事の在庫」シートに記入して、そのためのポモドーロを確保するべきだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

高市政権の経済対策「柱だて」追加へ、新たに予備費計

ビジネス

アングル:長期金利1.8%視野、「責任ある積極財政

ビジネス

米SEC、仮想通貨業界を重点監督対象とせず

ビジネス

ビットコイン9万ドル割れ、リスク志向後退 機関投資
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 7
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 10
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中