最新記事
健康

ウォーキングとランニング、どちらが「健康寿命」にはいいのか?

Walking or Running?

2023年1月6日(金)12時05分
パンドラ・デゥーワン

「体の声」に耳を傾けて

ただし減量が目的なら食事も重要だと、オールズは言う。「生命維持に必要な量を上回る分のエネルギー消費は、体が消費する全カロリーの約3分の1を占めるが、そのうち運動による消費分は比較的少ない」

「例えば1日に30分、かなりの早歩きかそれ以上の激しい運動をすると、1日の総エネルギー消費量の約5%に相当する。これは決して多くない。減量には食事療法に加えて運動が最も効果的であることは大半の研究が示している」

ランニングはウオーキングより効率的だが全ての人に向いているわけではない。「ランニングの欠点は体重の負荷がかかるという性質上、関節や骨に問題がある人は避けたほうがいい場合もあるということだ」と、フォードは言う。

研究によると、特に初心者はランニングはけがにつながりやすい。シューズが合っていなかったり、姿勢が悪かったりすると、けがのリスクも高まる。

「体の声に耳を傾けて、自分に適した走行距離を見つける必要がある。これは遺伝的な体質、運動歴、けがの経験など、あらゆる要因によって一人一人異なる」と、フォードは言う。

「走りすぎの一般的な兆候は、関節や筋肉の持続的な痛み、頻繁なけがや病気、元気がなくなることなどだ」

コペンハーゲン市心臓研究プロジェクトの共同創設者で循環器内科医のピーター・シュノーアが2015年に発表した研究によると、ランニングの健康増進効果は逆U字曲線を描き、一定の強度を超えると減少する。

「有酸素運動には『やりすぎ』もあることが分かっている。軽度もしくは中程度のジョギングをする人は、あまり運動をしない人より死亡率が低かったが、激しいジョギング、すなわち週に4時間以上の速いジョギングをする人は、あまり運動をしない人と死亡率は変わらなかった」

シュノーアの研究から、週に最長2.5時間、ゆっくりから中程度のペースのジョギングが、長生きの面で最も効果があることも分かった。

減量については明らかにランニングに軍配が上がるが、走りすぎるとけがをしたり、心臓に負担がかかったりする恐れもある。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

次期FRB議長を近く発表、金利はかなり下がる=トラ

ワールド

イラク首相にマリキ氏復帰なら米は支援せず、トランプ

ワールド

サウジ、対イラン軍事行動で領空使用容認せず 対話支

ワールド

再送-EXCLUSIVE-米政府、ベネズエラ石油産
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化はなぜ不可逆なのか
  • 3
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 4
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 7
    「恐ろしい...」キリバスの孤島で「体が制御不能」に…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    生活保護と医療保険、外国人「乱用」の真実
  • 10
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 9
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 10
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 9
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中