最新記事

メンタルヘルス

「先延ばし」グセがある人が、目をそらし続ける3つの「問い」

2023年1月26日(木)13時09分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

テレビのニュースキャスターにも、先延ばし癖の持ち主がいる。アメリカの大物キャスター、テッド・コッペルはこう述べている。

「子供の頃、ぎりぎりまで課題に取りかからず、両親や先生によく叱られたものです。いまは、それが私の魅力と思ってもらえているようですが」

しかし、残念なお知らせがある。どの職業にせよ、先延ばし癖がある人はそうでない人に比べて、失業中だったり、本人の希望に反して非正規の職にしか就けていなかったりする確率が高い。

先延ばし人間は男性にも女性にもいるが、男性のほうがやや多数派だ。筋金入りの先延ばし人間を100人集めると、統計上は、男性が54人、女性が46人という構成になる。つまり、男女で「先延ばしカップル」をつくると、8人の男性が相手にあぶれる計算だ。

また、先延ばし人間には、既婚者より未婚者が多い。その半面、離婚経験のある人よりは、配偶者と別居中の人が多い。こと結婚に関しては、先延ばし人間は、始めることも先延ばしするし、終わらせることも先延ばしする傾向があると言えるかもしれない。

先延ばしは年齢とも関連がある。小学校に入ってから老人ホームに入るまで、年齢を重ねて人生最後にして最大のデッドラインに近づくにつれて、私たちはだんだん先延ばしをしなくなる。人間が身体的に成熟するにつれて、人格の面でも成熟するのは、納得のいく話だ。

興味深いデータではある。しかし、この種の国勢調査的な情報は、ある人物が先延ばし癖の持ち主かどうかを判定するうえでは大して役に立たない。心理学的な側面に着目するほうが有効だ。

実は、ものごとを先送りしがちな人に共通する心理学的な特徴がある。ただしそれは、あなたが思ってもいない要素かもしれない。


 『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか
  ピアーズ・スティール[著]池村千秋[訳]
  CCCメディアハウス[刊]
 


(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロ、大統領公邸「攻撃」の映像公開 ウクライナのねつ

ビジネス

中国、来年は積極的なマクロ政策推進 習氏表明 25

ワールド

フィンランド、海底ケーブル損傷の疑いで貨物船拿捕 

ビジネス

トランプ・メディア、株主にデジタルトークン配布へ 
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 5
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 8
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 9
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 10
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中