【インタビュー】LL・クール・J、11年ぶりの新作に込めた「ヒップホップへの愛」
Still Doin’ It Well
こうした音楽界での栄冠の数々は、ハリウッドでの成功を後押しした。LLは、85年のデビューアルバム『レイディオ』のリリース直前に、映画『クラッシュ・グルーブ』にカメオ出演して以来、映画やテレビドラマに数多く出演してきた。
それも名優アル・パチーノとジェイミー・フォックス主演の映画『エニイ・ギブン・サンデー』や、超人気の犯罪ドラマ『NCIS:LA〜極秘潜入捜査班』など、一流の作品ばかりだ。俳優以外にも、グラミー賞授賞式の司会を5年連続で務めたり、セレブがヒット曲の口パク演技を競う番組『リップシンクバトル』の司会なども務めてきた。
大物ラッパーが多数協力
テレビや映画に出演するようになると、音楽活動は事実上休止するラッパーが多いが、LLは違う。
2016年には、ラップ界の大御所ドクター・ドレーのビートに合わせて、フリースタイリングを披露する動画を発表。以来、ドレーとは30〜40曲を共作してきた(ただし自分の担当部分の仕上がりには満足していないという)。
新作『THE FORCE』は、「真にクリエーティブなエネルギーの周波数」という意味が隠されているという。実際、歌詞を見れば、これまで最高傑作とされてきた90年の『ノック・ユー・アウト』以来の力作となっている。