話題の心理的安全性、これがない会社の6つの特徴とは?
心理的安全性の高い職場をつくる方法
①1on1ミーティングの導入
心理的安全性を高める施策として1on1ミーティングが挙げられます。1on1という言葉は、上司と部下が1対1でミーティングすることを意味します。上司と部下の定期的な面談は半年から1年に1回程度なのが一般的ですが、1on1ミーティングは通常1週間から1ヶ月のサイクルで繰り返されるのが特徴です。
また、1on1ミーティングは従来の面談のように人事評価や指導を目的としません。それよりは傾聴を重視し、部下の悩みを良く聞いて、自発的な成長を促すことを目的としたものです。このようなミーティングは心理的安全性を高めます。なぜなら従来の面談のような厳しい指導や叱責をされる場所ではなく、部下の話を傾聴する側面が強いからです。
②メンター制度の導入
メンターとは"相談者"や、"助言者"を意味する言葉で、これを企業において制度化したものをメンター制度といいます。メンター制度とは、"上司とは異なる、年齢の近い先輩社員"を新入社員のメンターに任命し、会社生活での悩みや課題について相談に乗ったり助言をしたりするものです。
似た制度としてOJTやブラザー・シスター制度がありますが、仕事上の助言だけではなく、人間関係やキャリアの悩みなど個人的な悩みについても相談できるのがメンター制度の特徴です。
心理的安全性を低下させる要因の1つに従業員の"孤独感"があります。他のメンバーを信頼していない状況や職場で孤立している状況が、職場での発言や行動に対する不安感をもたらします。年齢が近く、親近感を覚えるメンターがいつでも相談に乗ってくれれば、そのような孤独感を感じにくくなるでしょう。
先述した1on1ミーティングもメンター制度も、オンラインでもオフラインでも活用が可能です。テレワーク時の孤独感の解消や、コミュニケーションの活性化にも応用できるでしょう。
③オフィス改善
心理的安全性という語感から、メンタルやマインドの問題だと思われがちですが、意外と物理的な工夫で改善を図れる可能性もあります。たとえばオフィスが狭すぎて圧迫感があったり、コミュニケーションの取りにくいレイアウトだったりすると、自然と雰囲気も殺伐としてくるからです。オフィスを改善することによって快適な空間をつくれば、従業員のストレスが和らぎ、心理的安全性が向上することがあります。
具体的には以下のような施策が効果的です。
・フリーアドレス化してコミュニケーションを促進する
・リラックスできるカフェスペースを設置して従業員のストレスを低減させる
・予約無しで使える小さいミーティングスペースを用意し、議論の活性化を促す
まとめ
心理的安全性を高めれば、職場のコミュニケーションの活性化や新しいビジネスアイデアの創出などの効果が得られます。これは企業の収益にプラスの影響を与え、より高い利益、より多くの顧客満足、より多くの従業員の満足に繋がります。ぜひ心理的安全性を高めるために1on1ミーティングやオフィス改善などの施策を検討しましょう。
[執筆者]
山口ヨシカズ
大手精密機械メーカーのソフトウェアエンジニアを経てライターに転向。IT、DX、テクノロジー関連を中心に、金融、不動産、マーケティングなど幅広いジャンルで執筆している。大学院時代の専攻は電子情報システム工学。猫が好き。
2023.02.10