「欲求」に支配された自分の人生を、取り戻すための「最強のファスティング術」
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<ファスティングは心身を解き放つ生き方そのものと話すのは、シリコンバレー式最強の食事で大きな話題を呼んだデイヴ・アスプリー。あのベストセラー本では書ききれなかった「何かを断つ」ことの重要性>
朝ごはんを食べたら、昼ごはんの心配をし、昼ごはんが済んだら夕飯の買い出しへ......。1日のうち、人はどれくらい食事のことを考え、行動しているだろうか。空腹を満たすために生きていると言っても過言ではないかもしれない。
一方で、食べることでつらい現実から逃れようとしたことが誰しもあるだろう。ストレスや退屈を感じてつい食べてしまう。人が食べ物に感情的に依存している状態だ。食べるという行為に頼って、つらい気持ちを和らげようとするのだ。
自分の体が発するメッセージに耳を傾け、食べ物への執着から抜け出すことができたら、体も心もより強く、健康になれる──。そう語るのは、『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』(ダイヤモンド社)で知られるデイヴ・アスプリーだ。
前著では、代謝効率を高めるために、コーヒーにグラスフェッドバターを入れて飲む、完全無欠コーヒーなどが話題となったが、新刊『シリコンバレー式 心と体が整う最強のファスティング』(CCCメディアハウス)では、それらに加えて、心も体も丸ごとコントロールしていくためのファスティングを提唱している。名付けて、「完全無欠断続的ファスティング」である。
ファスティングで人生の主導権を握る
1日3食食べなくてはいけない、食べないと活力がでない......。食事に関する刷り込みから、人はなかなか逃れられないものだ。しかし本当にそうだろうか。
それを確かめるために、デイヴはビジョン・クエスト(本来はネイティブアメリカンが部族の聖地にひとりで赴き、大自然のなかで何日間も断食し、祈りを捧げながら過ごす儀式のこと。より広くは、人生の真の目的の探求を指す)に出発した。アリゾナの砂漠の洞窟に持ち込めるのは、寝袋、懐中電灯、水、ナイフ。たったひとりで4日間過ごす、というもの。その間、口にしたのは水と砂漠の砂埃をほんの少しだ。
ビジョン・クエストを終えて、デイヴが実感したのは、空腹と渇望の根本的な違いだという。空腹は生物学的メッセージなので、自分でコントロールできる。かたや渇望は心理的欲求で、あなたをコントロールしようとするものであるということだ。じつのところ、人間は長いこと食べなくても大丈夫だし、つらいとも感じない。それどころか、食べないでいると、力がみなぎってくるという。
『シリコンバレー式 心と体が整う最強のファスティング』
著者:デイヴ・アスプリー
翻訳:安藤 貴子
出版社:CCCメディアハウス
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