最新記事

中国経済

中国恒大集団など不動産大手、数千億円規模の簿外債務

2021年10月8日(金)10時26分

JPモルガンの推定によると、経営危機に陥っている中国恒大集団など中国不動産大手の多くが数十億ドル規模の簿外債務を抱えている。これらを考慮するとレバレッジ比率が急上昇するという。写真は香港にある恒大集団のビル。9月撮影(2021年 ロイター/Tyrone Siu)

JPモルガンの推定によると、経営危機に陥っている中国恒大集団など中国不動産大手の多くが数十億ドル規模の簿外債務を抱えている。これらを考慮するとレバレッジ比率が急上昇するという。

JPモルガンの中国・香港担当不動産アナリストは、このような手法は昨年導入された新たな借入上限ルールを順守しているように見せるために活用された可能性が高いと指摘。ただ、中国恒大は最も極端なケースだとした。

「中国恒大はデレバレッジ(債務圧縮)の代わりに有利子負債の一部をオフバランス化したようだ」とし、これには公式には負債と見なされないコマーシャルペーパー(CP)や財テク商品などが含まれるとした。

JPモルガンの推定によると中国恒大のレバレッジ比率は上半期時点で少なくとも177%。決算数値は100%だった。

その他の不動産大手では、広州富力地産が決算数値の123%に対しJPモルガンの推定が139%、融創中国が87%に対して138%、碧桂園が50%に対して76%となっている。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2021トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタミン」の正体
・世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位、1位は...



今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米PCE価格、12月+2.6%に加速 FRB利下げ

ビジネス

米PCE価格、12月+2.6%に加速 FRB利下げ

ビジネス

米シカゴ連銀総裁、インフレ進展に安心感 政策不確実

ビジネス

ECB、景気支援に利下げ継続 夏までに物価目標達成
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプ革命
特集:トランプ革命
2025年2月 4日号(1/28発売)

大統領令で前政権の政策を次々覆すトランプの「常識の革命」で世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌の育て方【最新研究】
  • 4
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 5
    「やっぱりかわいい」10年ぶり復帰のキャメロン・デ…
  • 6
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 7
    ピークアウトする中国経済...「借金取り」に転じた「…
  • 8
    フジテレビ局員の「公益通報」だったのか...スポーツ…
  • 9
    東京23区内でも所得格差と学力格差の相関関係は明らか
  • 10
    「全員くたばれ」キスを阻んで話題...メラニア夫人の…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    世界初の研究:コーヒーは「飲む時間帯」で健康効果が異なる【最新研究】
  • 4
    「DeepSeekショック」の株価大暴落が回避された理由
  • 5
    緑茶が「脳の健康」を守る可能性【最新研究】
  • 6
    DeepSeekショックでNVIDIA転落...GPU市場の行方は? …
  • 7
    血まみれで倒れ伏す北朝鮮兵...「9時間に及ぶ激闘」…
  • 8
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    トランプのウクライナ戦争終結案、リーク情報が本当…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中