買えなくても悔しくないツイッター株の未来
派手なIPOと高値が話題を呼んだがアメリカ市場頼りでは年末の決算も厳しい
期待先行 上場初日の株価は公募・売り出し価格の26ドルを大きく上回ったが Lucas Jackson-Reuters
ツイッターの株価が急騰したのは大方の予想どおり。だが高止まりできるかどうかは、神のみぞ知るだ。誰か大儲けした人間はいるか? もちろん。では買い損ねた人間は悔しがるべきか? 答えはノーだ。
先週IPO(新規株式公開)を行ったツイッターの公募・売り出し価格は最低でも1株=17ドル。公開当日には26ドルに引き上げられ、入手できるのは一部の幸運な投資家に限られていた。いざ上場されると初値は45.10ドルに跳ね上がり、一般投資家が手を出す隙はなかった。
この会社のあるべき価値や株価を議論すれば切りがない。それよりも、ツイッターの将来性を見てみよう。米ニュースサイトのビジネス・インサイダーによると、ツイッターの公称アクティブユーザー数は月間2億3200万人で、6億5100万件のアカウントが休眠状態の可能性があるという。
だとすれば、何としてもユーザー数を増やす必要がある。ツイッター社も、今年は月間のアクティブユーザー数を4億人に増やしたいと言っていた。
それには、これまでのようなアメリカ市場頼みではやっていけない。ビジネス・インサイダーによれば、今年第2四半期、アメリカの月間アクティブユーザー数は平均4900万人。前年同期比で100万人しか増えていなかった。燎原の火のような成長は、アメリカでは終わったのだ。
日本に商機を求めよ!
テクノロジー専門ブログのオールシングスDによれば、「今年第3四半期、ツイッターのアクティブユーザー数は前年同期比で39%増えたが、第2四半期の44%増には及ばなかった」。
全体の売り上げを見ても、ツイッターの成長は鈍化している。今年の売上高の伸びは第1四半期が10.3%、第2四半期が6.9%、第3四半期の成長率が6.13%だ。第4四半期の数字が出る頃までには株を手放したほうがいいかもしれない。昨年も一昨年も、第4四半期はその年の第3四半期に比べて売り上げの伸びは半分に落ち込んでいるのだ。