オバマ政権はこうした流れを断ち切るため、失業者対策――任意継続医療保険の補助、失業給付金の受け取り期間の延長などを含む――を打ち出した。だが、「連邦政府のカネが地方にしたたり落ちる」のには時間がかかる。
クロフトスキのような求職者にとっては、2桁の失業率は先が見えない不安につながる。自営で不動産査定を行う夫のビジネスも芳しくない。彼らは貯蓄をできるだけ減らさないようにと、不必要なカネをまったく使わなくなった。
「同じ額の給与を再びもらえるかは分からない」と、クロトスキは言う。「もう2度とあの頃には戻れないのかもしれない」