コラム

育児や介護から仕事に復帰する方法/Come to the table with(~を提供する)

2016年05月09日(月)15時34分

【今週のTED Talk動画】How to get back to work after a career break - Carol Fishman Cohen
https://www.ted.com/talks/carol_fishman_cohen_how_to_get_back_to...

登壇者:キャロル・フィッシュマン・コーエン

 子育てや親の介護のためにキャリアにブランクがある人が、職場に戻るのはなかなか難しい。日本では特にそうだが、流動性の高いアメリカの労働市場でも同様に厳しいものがある。このTED Talkでは、キャリアプランニングのアドバイザー、キャロル・フィッシュマン・コーエンが、再就職の図り方を伝授している。

【参考記事】育児も介護も家族が背負う、日本の福祉はもう限界
【参考記事】産休後進国アメリカの愚

 キャリアの中断期間が長いと、自分に対する自信、仕事に必要なスキルのアップデート、現在のビジネスシーンに関する知識などが低下する傾向があるが、それらの回復の仕方について解説。また、「大人のためのインターンシップ」が、キャリアに空白期間のある就職希望者にとっても、企業にとってもメリットが大きいということを説明し、具体的に役立つアドバイスなどを紹介している 。仕事に戻りたい人と人事担当者の双方にとって喜ばしい話だ。

キーフレーズ解説

Come to the table with
~を提供する

(動画6:14より)

 ディナーパーティーで、参加者がそれぞれ差し入れを持参することがあります。そのようなコンセプトからこの表現が生まれ、さらに抽象的に変化して、「table」は食卓のテーブルではなく、グループや組織を示すようになりました。

 テーブルに持参されるのは、自分が貢献できるもの――例えば、特定のスキルや能力や才能。このTED Talkでコーエン氏は、雇用主は「再就職者(relauncher)」に対して、アップデートされた基本的な事務ソフトの使い方をcome to the table withすることを期待していると説明しています。

 下のような典型的な使用例があります。

●She comes to the table with a proficiency in mathematics.
(彼女は数学のすぐれた能力を持ち合わせています)

●He comes to the table with two decades of experience in the advertising industry.
(彼は広告業界で20年間の経験があります)

 似た表現として、bring to the tableがあり、意味は同じです。bring to the tableの典型的な使い方の例を紹介します。

●I think we should hire him. He really brings a lot to the table.
(私は彼を採用すべきだと考えます。彼が貢献してくれることは多いと思います)

●Job seekers need to show what they bring to the table.
(求職者は、何を会社に提供できるかを示す必要があります)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国軍、東シナ海で実弾射撃訓練 台湾周辺の演習エス

ワールド

今年のドイツ成長率予想0.2%に下方修正、回復は緩

ワールド

米民主上院議員が25時間以上演説、過去最長 トラン

ワールド

ロシア政府系ファンド責任者が訪米、2日に米特使と会
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 6
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 7
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 10
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 6
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story