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東大入試を変えれば日本の男女平等が近づく
なぜなんだろう。「理系に強い女子が少ない」や「アジアでは難しい」という説をよく耳にする。だが、マサチューセッツ工科大学の男女比はおよそ50:50。香港大学の学生は59%が女子。シンガポールの南洋理工大学は50%。アジアで理系の「ダブル課題」でもいけるようだ。
「入試の点数で決まるからしょうがない」という主張もよく聞く。しかし、これは説明として成り立っても、弁解にはならない。今の入試制度は「万有引力」や「ダチョウ倶楽部の譲り合い」のような、不動で逆らえない「法則」ではない。国民も政府も大学も求めている男女比の是正が達成できていないときは、制度自体を変えればよい。
ニューズウィークウェブ版のこの記事で、李娜兀さんは、女子学生の割合を2割以下から40%まで引き上げることに成功したソウル大学を実例に、入試制度のAO型へのシフトを呼び掛けているが、僕も賛成だ。アメリカでよく見られる「総合審査」を用いて、クラブ活動、ボランティア活動、コミュニケーション能力、文章力、地域や家庭の背景などを評価するのもいい。でもそれが大変すぎるなら、高校の成績だけでも審査対象に加えれば大きな効果があるはず。
男女平等以外の効果も
しかも、少なくともアメリカの場合、入試の点数よりも高校の成績のほうが大学でのパフォーマンスを正確に予測できるという調査結果が複数ある。日本でその調査は見たことはないが、3年間しっかり高校の授業に注力して良い成績を残した学生は、「5世紀から9世紀にかけての地中海世界において3つの文化圏が成立していった過程」を、冷え切った2月の冬の日に限られた時間内に答案用紙に記述できなくても、大学でもちゃんと勉強できるはずだ(今年東大の世界史の入試問題から)。
むしろ、そんな試験でパフォーマンスが出せるように毎日塾に通い、膨大な時間と努力を注いだ学生よりも、スポーツ、音楽、演劇、アルバイト、読書、料理、旅などを経験し充実した高校生活を送りながら好成績がとれた学生のほうが大学にも社会にも貢献するという見方もある。
そんな学生が、男性も女性も、富裕層からも貧困層からも田舎からも都市部からも集まり刺激しあい、学びあい、教えあう東京大学が実現できたら、男女平等以外にもさまざまな社会問題の解決にもつながるだろう。でもまず、ジェンダーギャップが是正されることは間違いない。いつの日かは世界ランク119位も夢ではないだろう!
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