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コラム
ニューズウィーク日本版編集部 From the Newsroom
オ・ジホのインタビューに同行してきた
10/27号のニューズメーカーズのQ&Aは、珍しく韓国俳優のオ・ジホ。
彼の出演したドラマ「チュノ」は、史実からは消されてしまった存在の推奴師(両班から逃げた奴隷を捕まえる、いわば賞金稼ぎのようなもの)に焦点をあてた、既存の韓国時代劇とは一風変わった作品。時代物を避けてきた私でも、最後まで楽しめた。
そんな韓国好きの私を気遣ってか、編集担当者のお声掛けに甘え、インタビューに同行してきた。 インタビューに同席するのは初めてだったので、いささか落ち着かない。私がインタビューするわけでも無いのだが(笑)
インタビューが行われた日の前夜、彼はソウルで大鐘映画祭の広報大使として、開幕式の舞台に立っていた。そしてインタビュー中に分かったことだが、朝まで新作映画の撮影を行っていたらしい。その足での来日。寝てないな・・・・。
しかし、目の前にいるオ・ジホは爽やかそのもの。
自己紹介を簡単に済ませ、インタビューに突入。韓国での番組を見ていると、自ら率先して話すタイプでもないし、口数が多い方でもない。なので、私の全くの勝手な想像なのだが、インタビュー中は、だまってジーッと座っている方かと思っていたのだが。
テーブルの上に置いてあった「チュノ」のDVDが気になるのか、そーっと手を伸ばし、指先であっちに向けたりこっちに向けたり(韓国での放送は随分前の事なので、DVDもこんなだったっけ?と気になってたらしい。多分パッケージは、韓国と日本で違うと思いますよぉー)。通訳さんが書き込むメモを覗き込んでみたり、置いてあった名刺を見てみたり(どちらもハングルでないので、分からなかったと思うけど)と、意外に自由な感じ(決して落ち着きがない訳ではありません)。
受け答えは、至って誠実という印象。 こちらの質問に「難しい・・・」と言葉に詰まり、そこで終わるかと思いきや、通訳さんが訳してくれてる間も頭を悩ませ、最後まで全うしてくれた。質問しない私にも、ちゃんと目を見て話してくれて、当たり前の事なんだけど、本当にいい人だ。 多少、言葉が分かるので、ありったけの集中力で聞いてたのだが、目を見て話してくれるときに限って、何を言ってるか分からない。くぅ・・・(涙)
もう1年近く前の事だから、あまり詳しくは覚えてないと言いつつも、共演者とは、撮影が終わればたくさん話をし、お酒を飲んでいたという。 インタビュー中ずっと、共演者のチャン・ヒョクの事を"ヒョギ、ヒョギ"と呼んでいた事からも、うわべだけでない仲の良さが伺えた。
「チュノ」で話題の筋肉の張り合いは、嘘の付き合いだったというのは笑えた。 腕の筋肉を見れば、運動してきてるのは明らかなのに、"何もしてない"と一番嘘を付いてたのは、チェ将軍役のハン・ジョンスだったとか。ちなみに自身が演じた役以外では、このチェ将軍役をやってみたかったと言っていた(どちらも大人な役だ)。
インタビュー終了後は、立ち上がって1人1人と握手。
素晴らしいモムチャン体形は、着痩せするのか、かなりほっそりした印象。思っていたより長身の素敵な俳優さんだった。
デビュー映画「寵愛」の時は、"彫刻のような美しさ"ばかりが際立った青年という印象だったのに。 大胆な露出ばかりが話題となって、評価は散々。その後数年は、名前も聞かず、"あ〜、彼も一発屋で終わるのか・・・・"と思っていたのだが。 消えないだけのことはある。
編集部――川崎寿子
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