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ニューズウィーク日本版編集部 From the Newsroom
「政界失楽園」のイタすぎる結末
以前のブログで紹介した、ジョン・エドワーズ元上院議員(56)の不倫スキャンダル(『ウッズ顔負け!? 「政界失楽園」米国版』)。どんなオチがつくのかと期待していたら、3月15日、とんでもないニュースが入ってきた。唯一沈黙を保っていたエドワーズの愛人リエル・ハンター(46)が、とうとうメディアに登場したという――しかもシャツ1枚で。
リエルと言えば、本誌コラムニストの町山智浩さんの言葉を借りれば「林真理子の『アッコちゃんの時代』のアッコちゃんに似た、80年代バブルのミューズ」のような女性。「NYのナイト・シーンでは知らない者のいない存在」だったと言われている。目立ちたがり屋で名声に目がなく、有名人と付き合ったら真っ先にメディアに暴露するタイプだと見られていた彼女が、今回のスキャンダルでは沈黙を貫いているので不思議に思っていた。一体なぜ? 2歳の娘を想う母性が、あのリエルを変えたのか?
だが男性誌GQに登場したリエルは、そんな変身説を見事に裏切ってくれた。『ハロー、アメリカ。マイ・ネーム・イズ・リエル・ハンター』と題されたロングインタビューが映し出すリエルという女性は、まさに世間の想像通り。インタビュー中、エドワーズをひたすら「ジョニー」と呼び、出会いから別れまで赤裸々に告白した。ニューヨークで初めて出会ったときに互いに運命を感じ、エドワーズに「You're so hot」と言うとエドワーズが自分の腕の中に飛び込んできた、その日の夜に一夜を共にした、エドワーズの夫婦関係は「有毒」だった、08年7月に不倫関係は終わり婚約もしていない、それでも2人の愛は永遠・・・・・・などなど。
このオノロケインタビューはさておき、注目を集めたのはむしろリエルの写真。なんと、GQに「プレイボーイ」のモデルさがならのセクシーショットを提供したのだ。写真の中のリエルは、男性用の白シャツ1枚にパールのネックレスだけという姿(周りにはなぜかぬいぐるみ)。これにはもちろん、米メディアではブーイングの嵐が巻き起こった。
今まで出回っていたリエルの写真より格段にキレイでセクシー、というサプライズがあったものの、当のリエルが自分の写真を見て「セクシーな写真は1枚だけで、あとは『顔写真』だと思ってた」と号泣したと報じられると、メディアはさらに大爆発。パーティーガールだったあなたが、「顔写真」のつもりでシャツ1枚でベッドに寝ただって? 「カモーン!」と、鼻で笑われてしまった。たしかに、GQが公開した写真撮影風景のビデオを見ると、リエルがモデルになりきっている様子が一目で分かるから、なんともイタイ。
悪役(?)だらけの政界失楽園でこれまで身を隠してきたリエル。だが、登場の仕方を間違ったせいで彼女も観客を完全に敵に回してしまったようだ。そんなリエルには、暴露本の執筆よりも「プレイメイト」への転身をオススメしたい。売れ残っても、きっとジョニーが買ってくれる。
──編集部・小暮聡子
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