中国副首相、米関税に「厳粛な懸念」 USTR代表と会談

中国の何立峰副首相は26日、グリア米通商代表部(USTR)代表とのビデオ通話で、米国による関税措置と4月初めに発動が予定される相互関税について「厳粛な懸念」を表明した。写真は2月、カリフォルニア州のロサンゼルス港で撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)
[北京 26日 ロイター] - 中国の何立峰副首相は26日、グリア米通商代表部(USTR)代表と行ったオンラインで、米国による関税措置と4月初めに発動が予定される相互関税について「厳粛な懸念」を表明した。中国国営の新華社が報じた。
USTRによると、グリア代表は中国の不公正かつ反競争的な貿易政策や慣行について深刻な懸念を表明。その上で、トランプ政権が進める貿易政策目標について、米国内投資や生産性を促進し、米国の産業上の優位性を高め、米労働者さらに経済や国家安全保障を守ることを目指していると説明した。会談が「率直なもの」だったとも明らかにした。
新華社も、両氏が主要な経済・貿易問題を巡り「率直かつ詳細な」意見交換を行い、意思疎通を継続していくことで合意したと報じた。
トランプ米大統領は今月初め、合成麻薬「フェンタニル」の流入を抑えるためとして、中国製品への追加関税を2倍の20%に引き上げる措置を発動。これに対し中国は、報復措置として米国産の農産物や食品など210億ドル相当に対し10─15%の追加関税を課すと発表し、両国の関係は一段と緊張感が増している。