退院のローマ教皇、一時は治療打ち切りも検討 担当医明かす

肺炎などで約5週間にわたり入院し、3月23日に退院したローマ教皇フランシスコについて、担当医師団の責任者が、教皇は闘病中に一時瀕死の状態となり、安らかに息を引き取れるよう治療の打ち切りまで検討したと明らかにした。退院時にバチカンのサン・ピエトロ広場で撮影(2025年 ロイター/Ciro de Luca)
Joshua McElwee
[バチカン市 25日 ロイター] - 肺炎などで約5週間にわたり入院し、23日に退院したローマ教皇フランシスコについて、担当医師団の責任者が、教皇は闘病中に一時瀕死の状態となり、安らかに息を引き取れるよう治療の打ち切りまで検討したと明らかにした。
この責任者は25日付のイタリア紙コリエレ・デラ・セラに掲載されたインタビューで、教皇は2月28日に嘔吐(おうと)物で窒息寸前の呼吸困難に陥り、「助からない恐れが現実にあった」と述懐。
「そこで(処置を)止めて安らかに逝っていただくか、他の臓器が損傷する最も高いリスクを冒してでも可能な限りの薬物や療法を駆使して治療を進めるか選択する必要があった」と述べた。
さらに、教皇の担当看護師が治療継続を医療チームに指示し、「あらゆることを試し、あきらめないで」とメッセージを送ってきたと明かし、「結局、われわれはそちらの道を選んだ」と語った。