イラン通貨リアルが過去最安値、米政権との対立懸念

3月25日、イランの通貨リアルが1ドル=100万リアルの心理的節目を割り込んで103万9000リアルと過去最安値を付けた。トランプ米大統領がイランに対する「最大限の圧力」政策を復活させたため、制裁解除に終わりが見えないとして売り圧力が強まった。各種取引所から即時データを収集しているボンバスト・ドット・コムのデータで明らかになった。首都テヘランで2月撮影。WANA提供(2025年 ロイター)
[ドバイ 25日 ロイター] - イランの通貨イランリアルが25日、1ドル=100万リアルの心理的節目を割り込んで103万9000リアルと過去最安値を付けた。トランプ米大統領がイランに対する「最大限の圧力」政策を復活させたため、制裁解除に終わりが見えないとして売り圧力が強まった。各種取引所から即時データを収集しているボンバスト・ドット・コムのデータで明らかになった。
改革派のペゼシュキアン大統領が昨年7月に就任した当時に比べ、リアルは半値以下に下がった。
イランのインフレ率は年率40%前後に達しており、国民は貯蓄を守ろうとドルなどの外貨や金(ゴールド)を買っており、リアルへの逆風は一段と強まる可能性がある。
トランプ氏は今月、イランの最高指導者ハメネイ師に核開発問題の交渉を迫る書簡を送ったが、イラン側は直接交渉を拒否しており、紛争に発展しかねないとの懸念が生じている。