ウクライナは批判自制を、鉱物協定の調印必要=米大統領補佐官
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米国のウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)は20日、ウクライナに対しトランプ大統領が推進する鉱物資源協定に早期に調印し、ロシア・ウクライナ戦争の終結に向けた取り組みを継続するよう呼びかけた。18日撮影(2025年 ロイター/Evelyn Hockstein)
[ワシントン 20日 ロイター] - 米国のウォルツ大統領補佐官(国家安全保障担当)は20日、ウクライナに対しトランプ大統領が推進する鉱物資源協定に早期に調印し、ロシア・ウクライナ戦争の終結に向けた取り組みを継続するよう呼びかけた。
ウォルツ氏はFOXニュースのインタビューで、米国がウクライナのために尽くしてきたことを踏まえると、米国が提案している鉱物資源協定のほか、トランプ氏の和平交渉の進め方に対するウクライナの反発は到底受け入れられないとし、「ウクライナは批判をトーンダウンさせ、真剣に検討した上で協定に署名する必要がある」と述べた。
トランプ大統領は18日、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアとの戦争を始めたなどと非難。これを受けゼレンスキー氏が19日に「こうした偽情報は過去にもあり、ロシアが発信元と認識している。トランプ氏は偽情報の世界に生きている」と反論したのに続き、トランプ大統領がゼレンスキー氏を選挙を経ていない「独裁者」と呼ぶなど、異例の展開になっている。
こうした事態について、ウォルツ氏は米国とウクライナの見解の相違は解決不可能なものではないと言及。戦争終結に向けた協議からウクライナが締め出されているとの見方が出ていることについては「これはシャトル外交と呼ばれるものだ。全ての関係者を一度に交渉の席につかせることは過去にうまくいかなかった」とし、「一方の側と協議し、もう一方の側とも協議を行う。その後、トランプ大統領の指示とリーダーシップの下で進めていく」と語った。