世界の人道活動、米の援助凍結で「壊滅的打撃」=調査
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2月18日、トランプ米政権の対外援助凍結により、世界の援助団体が人員削減や活動停止などの危機に瀕していることが公表された調査で分かった。写真はロヒンギャの少女ら。バングラデシュ・コックスバザールの難民キャンプで11日撮影(2025年 ロイター/Ro Yassin Abdumonab)
[バンコク/ナイロビ 19日 ロイター] - トランプ米政権の対外援助凍結により、世界の援助団体が人員削減や活動停止などの危機に瀕していることが18日公表された調査で分かった。
国際ボランティア機関評議会(ICVA)による246の人道支援団体を対象とした調査によると、3分の2が援助プログラムの縮小や終了などの悪影響を報告。ICVAは「人道援助の体制が壊滅的な打撃を受けている」と指摘した。
調査期間は1月27日から2月7日までで、回答者の名前は示していない。ICVAは「セーブ・ザ・チルドレン」、「ワールド・ビジョン」、CAREといった国際的な救援団体がメンバーになっている。
調査によると、アフリカの団体は1500人以上のHIV感染者が治療を受けられなくなったと述べた。別の団体は、3250人の孤児やHIV/AIDS患者に対する就学支援や栄養失調治療ができなくなったとした。
ICVAのジェイミー・マン事務局長はロイターに、南スーダン、コンゴ民主共和国、アジアで11団体が活動停止を余儀なくされたと述べた。米政権の援助凍結は90日間だが、各国の非政府組織(NGO)はその期間を乗り切るだけのインフラも蓄えもないと語った。