ＮＺ経済、低水準で安定したインフレ環境にある＝中銀総裁

Lucy Craymer

[ウェリントン ２０日 ロイター] - ニュージーランド（ＮＺ）準備銀行（中央銀行）のオア総裁は２０日、国内経済は現在、低水準で安定したインフレ環境にあるが、不安定な国際情勢によって影響を受ける可能性があるとの見方を示した。議会の委員会で述べた。

ＮＺ国民は今年、国内総生産（ＧＤＰ）成長や雇用の伸び、低水準で安定したインフレを実感できるはずだとも述べた。

ただ、足元で「地理・経済的な分断が見られるため、世界経済の潜在成長率は低下し、国際的な物価変動が起こる」との見方を示した。

ＮＺ中銀は１９日、政策金利を５０ベーシスポイント（ｂｐ）引き下げ、３．７５％とした。オア総裁は政策金利が年末までに３％程度になるとの予想を示した。

中銀のチーフエコノミスト、ポール・コンウェイ氏は議会委員会で、貿易戦争が激化すれば「インフレが進み、成長が減速し、世界経済の効率が低下する」と指摘。「われわれにできる最善の対応は、将来の変動を幾らか吸収できるよう、インフレ率を２％にすることだ」と述べた。