EU、域外LNG事業への投資検討 ロシア依存脱却へ=草案
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2月18日、欧州連合(EU)は、域外の液化天然ガス(LNG)プロジェクトへの投資を検討する。写真はボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2022年5月撮影(2025 ロイター/Dado Ruvic)
Kate Abnett
[ブリュッセル 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)は、域外の液化天然ガス(LNG)プロジェクトへの投資を検討する。エネルギー価格の引き下げが狙いで、信頼できる供給業者と早期に協力する方針。欧州委員会の草案で18日に明らかになった。
EUは2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという気候変動対策目標を掲げている。
一方、エネルギー価格の高騰やトランプ米大統領によるエネルギー政策の転換にも対処する必要がある。
欧州委員会は、域内のエネルギー価格を引き下げるための対策をまとめた草案で「既存および将来のLNG輸出プロジェクトからコスト競争力のある追加輸入を特定するため、信頼できるLNG供給業者と直ちに協力する」としている。具体的な国などは明らかになっていない。
米国は欧州の主要LNG供給国。ロシアのウクライナ侵攻を受けてEUはロシア産ガスの使用を大幅に削減し、米国からの購入を増やしている。EUは27年までにロシアへの依存を終わらせたいと考えているが、今のところロシアはEUの第2位のLNG供給国となっている。