欧米の信頼関係台無しに、EU競争政策トップがトランプ氏を批判
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2月18日、欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会で巨大テック企業への規制を手がける競争政策担当の上級副委員長を務めるテレサ・リベラ氏(写真)は、トランプ米大統領が欧米の「信頼関係」を損なったと述べ、欧州は米国に欠けている予測可能性と安定性の提供に注力すべきだと強調した。写真はロンドンで17日撮影(2025年 ロイター/Kevin Coombs)
George Hay Foo Yun Chee
[ロンドン 18日 ロイター] - 欧州連合(EU)執行機関の欧州委員会で巨大テック企業への規制を手がける競争政策担当の上級副委員長を務めるテレサ・リベラ氏は、トランプ米大統領が欧米の「信頼関係」を損なったと述べ、欧州は米国に欠けている予測可能性と安定性の提供に注力すべきだと強調した。
ロンドンで17日、ロイターのインタビューに応じた。欧州は米と交渉し、貿易に関する懸念を聞く必要があるが、議員が承認した法律を変更するよう圧力を受けるべきではないと主張。トランプ氏の取引的なアプローチを批判した。
「われわれは柔軟である必要があるが、人権について交渉することはできないし、欧州統合について交渉するつもりはない。民主主義や価値観についても交渉しない」と語った。
トランプ大統領はEUの規則が多すぎると批判し、EUが米国のハイテク企業に課している罰金を「課税」の一種と見なしている。
リベラ氏は、米アップルと米メタ・プラットフォームズが巨大IT規制「デジタル市場法(DMA)」を順守しているかどうかの判断を来月下す用意があると述べた。トランプ氏が同規制を批判していることから、判断を延期するとの観測が出ていた。