北部クルド人自治区の石油輸出、来週再開へ=イラク石油相
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2月17日、イラクのアブドゥルガニ石油相(写真)は、北部クルディスタン地域(クルド人自治区)からの石油輸出が来週再開されると発表した。写真はイラクのバクダッドで昨年5月撮影(2025 ロイター/Thaier Al-Sudani )
Ahmed Rasheed
[バグダッド 17日 ロイター] - イラクのアブドゥルガニ石油相は17日、北部クルディスタン地域(クルド人自治区)からの石油輸出が来週再開されると発表した。イラクとクルド人自治政府の関係が改善する中、約2年にわたる紛争が解決することになる。これにより、供給が拡大し、原油価格が圧迫される可能性がある。
クルド人自治区からトルコを経由する石油輸出を巡り、仲裁する国際商業会議所(ICC)がトルコに対し、2014年から18年にかけての無許可輸送に対する損害賠償として約15億ドルをイラクに支払うよう命じたことを受け、トルコは23年3月にパイプラインを通じた輸送を停止していた。
アブドゥルガニ氏は「あす、石油省の代表団がクルド地域を訪問し、同地域からの石油の受領と輸出の仕組みについて交渉する。輸出プロセスは1週間以内に再開されるだろう」と記者団に語った。
イラクは同地域から日量30万バレルを受け取ることになると述べた。
ロシアとウクライナの和平協定が成立すれば、供給はさらに増える可能性がある。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」も、4月から自主減産の縮小開始を予定している。