トランプ氏、ヨルダン国王と会談 ガザ復興構想巡り平行線
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トランプ米大統領は11日、ヨルダンのアブドラ国王と会談した。同日撮影(2025年 ロイター/Nathan Howard)
Jeff Mason Simon Lewis
[ワシントン 11日 ロイター] - トランプ米大統領は11日、ヨルダンのアブドラ国王と会談した。米国がパレスチナ自治区ガザを管理し住民を永久的に移住させる計画を改めて表明し、移住したパレスチナ人をヨルダンが受け入れることを望むとの考えを示した。アブドラ国王はこれまで受け入れを拒否する姿勢を示している。
トランプ氏はアブドラ国王と大統領執務室で並んで演説し、ガザ地区を「中東のリビエラ」に変える自身の構想について譲歩するつもりはないとの考えを改めて示した。
トランプ氏は「われわれはそれ(ガザ)を引き継ぎ、維持し、大切に保つ」と言明。米国は中東の人々のために多くの雇用を創出し、中東に「平和をもたらす」と述べた。
トランプ氏は、ヨルダンとエジプトは移住するパレスチナ人の受け入れに最終的に同意することになるとも言及。10日には、受け入れなければ、軍事・経済両面で米国に依存している両国への援助を差し控える可能性があると発言した。
これに対しアブドラ国王は、会談後にXへの投稿で、ガザ地区とヨルダン川西岸地区のパレスチナ人の強制移住に反対する立場を改めて表明。
2国家解決に基づく公正な平和の実現こそが、地域の安定を確保する方法であり、これには米国のリーダーシップが必要だと指摘。「トランプ大統領は平和主義者だ」とした上で、ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦維持を「米国と全ての関係者に期待している」と呼びかけた。
トランプ氏は10日、ガザを巡る自身の開発案に関連し、パレスチナ人にガザ地区に帰還する権利は認められず、他の場所に恒久的な居住地が提供されると発言し、アラブ諸国の怒りを買っている。